先日、友達とランチをすることになり、店のセレクションを彼女に任せたところ、蕎麦好きの彼女が提案してきたのは、「春秋山荘 蕎麦 高月」。
「高月って確か下河原の・・・」「うん、そこのお弟子さんのお店らしいよ」
聞けば、お店の場所は山科だといいます。
彼女がお店選びに困ったら、京都の街中にある超有名旅館がやってる天ぷら屋さんぐらいにしようかしら~と思っていた私は、山科にそんなお店が?と意外に思いました。
しかも、駅からゆるい坂道を徒歩20分!日頃運動をしない人なのに、彼女は歩こうと言います。
ただならぬおススメ感を感じて、いざ集合。
山科駅から街中を抜け、七福神の一神・毘沙門天を目指して北上すると、ほどなく頭上が5月の新緑に覆われ始めました。
木漏れ日とそよ風と、左手には水の流れ・・素晴らしく気持ちの良いアプローチです!
毘沙門天を左にそれてしばらくすると・・・、
萱葺き(かやぶき)の、なんとも趣きのあるお店が見えてきました。
滋賀県北部の民俗資料建造物を移築したのだそうです。
案内されたのは、風が気持ちいい窓際の席。中からはこんなロケーションです。
この清々しさだけで既にやられてしまった感があるのですが、冷酒をお供に食事スタートです。
ちょっと意表をつかれたのが先付け。

炊き合わせの小鉢と、それからいきなり蕎麦湯です。普通お蕎麦をいただきに行くと、お蕎麦の後に出されるのが蕎麦湯。
でも、この出汁でのばされた蕎麦湯でとてもほっこりして、スターターとしてとても良かったのです。
お造りは、ヨコワと鯛。

胡瓜もみと烏賊の腸和えがのったお豆腐、椎茸などが付け合せ。
そして、主役の登場です。
丹波産の蕎麦粉を使い、特注の長い包丁で蕎麦を折りたたまずに切るので、折り目がつかず、喉越しがよくなるのだそうですが、さほど蕎麦通ではない私にはそこまでは分からず・・・すみません。
でも、細く打たれた蕎麦をまず何もつけずに。蕎麦の香りが鼻腔を抜けていきます。
蕎麦つゆもいい存在感。なんでもすっぽんのお出汁を使っているとか・・・。
蕎麦の上の赤い茎状のものは蕎麦の芽、左下のものは甘酸っぱい虎杖(いたどり)でした。
ほのかにわたる風で空気は美味しくお蕎麦も美味しい、次はご飯かしらあとすっかりまったりしていると、次にまた意外な一品が。
ほうれん草の胡麻和え、茄子の田楽、旬のエンドウに出汁巻き玉子、稚鮎の揚げ物、そして左上の練り物は・・・酢の物だったのですが説明失念。
こちらも、下河原の京料理らしいきっちり丁寧なお味でした。
次に、やっとご飯もの。
麦とろご飯です。とろろが軽くて出汁もよく効いていて、いくらでも食べられそうだったのですが、ちょうどお腹が一杯になるくらいの量。
しかししかし!まだ終わりのデザートではなかったのです!
白味噌仕立ての茶そばです。もちろん温麺。
柔らかな湯葉もたくさん。お腹一杯でも蕎麦自体はそんなに多くなく、軽やかに食べてしまいました(汗)
初物の西瓜で終了。

最後に蕎麦茶をいただきました。
立派な梁や自在鉤を見たり、おしゃべりしたりで時間はゆるゆると過ぎ、もう2時間も経ってしまいました。

ご主人はまだお若く30歳くらいでしょうか?丁寧なお見送り、ありがとうございました。
これで3600円のお料理です。いえ、お料理だけでなく五感で吸収する環境というか、3600円で、とても幸せなお昼ご飯時間。なんとも満足満足!
余談ですが、お店の前の標識に、「← 南禅寺・東山方面」とあったので、「えっ、意外に近いの??腹ごなしに歩く?」という話になってお店の方に「歩いたらどのくらいですか?」と聞くと、にこやかに「1時間半です」とのこと。
「あっ・・・、そうですか・・・(汗)」とさっさと撤収した私たち(笑)
でも、こんな素敵な緑の中を歩きつつ、毘沙門天にお参りして来た道を戻ったのでした。
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