~八十吉~ 作りたて葛きり、そして・・・。
鞍馬口で用事を済ませ、さして急く用事も無かったので、自転車でウロウロと烏丸通界隈を南下。
府庁の近くの「ポワン・プール・ポワン」の前を通り、変化球の苺ショートを食べようかなぁ・・・と思いつつ、今朝計った体重を思い出して(涙)首を横に振って離れたのですが、丸太町通りまで出ると・・・
「葛きりなら、カロリーも低いし・・・♪」とあっさり陥落したのでした。
こちらは、初めて入るお店です。
店内の案内を見ていると、150年ほど前から奈良の吉野山で自然工法のまま吉野本葛の製造をなさっている「葛の元祖 八十吉」というお店の京都店とのこと。
吉野のお店はたいそうな人気で、観光シーズンには大行列のようです。
ところで、葛はマメ科のツル性植物ですが、その根から手間をかけてとった澱粉が「本葛粉」です。
お料理では、ジャガイモ等からとった片栗粉と似た用途で使いますが、いったん火を入れて冷めるととろみが消えてしまうそれに対し、本葛粉を使うととろみが失われないそうです。(ちなみに、とうもろこしの澱粉であるコーンスターチは、冷めてもとろみが消えませんが、しっかり火を通さないとにおいが残り、舌触りも悪いと言われます)
とろみを付けるときは、「葛を打つ」なんて言いますが、ちゃんとした日本料理店で使われているのは、ほぼ間違いなくこの葛粉です(そういえば、食通でかつお料理もよくなさる京都出身のこの方も、お家では片栗粉でなく葛粉を使っていると仰っていたなあ・・・)。
奈良からこちらに出店されたのも、数ある日本料理店とご縁があり、また京都なら自慢の葛きりが勝負できる土壌だろうと判断されたのでしょう。
メニューはごくシンプルにこんな感じですが、
「吉野天人」とは、天女の羽衣をイメージして葛きりを作ったことからくる銘とのこと。
勿論、看板であるこちらの葛きりを戴きます。
5分ほど待ったでしょうか、お膳が運ばれてきました。
左は水あめ等を入れず黒糖だけで作られた黒蜜で、隣のお椀の蓋を開けると、
本葛粉と和三盆で作られたお干菓子。そしてその中蓋をよけると・・・
涼しげな葛きりが、ひらひらと水の中にたゆたっています。
ところで、こちらの葛きりはなるべく早いうちに戴くのが賢明です。
時間がたてば、こちらの半透明の葛きりがより白く濁り、本葛粉製ならではのつるりとした喉越しや弾力が弱まり、もっと時間がたてば、お箸ですくった時にブツブツと千切れてしまうのだそうです。
「せやからうちはね、葛きりは注文を受けてから作るんですよ。
作り置きは出来ひんし、混んで来てごっちゃになっても、作って10分やら経ったもんは絶対に出しません。
何人さんかで来られても、1つずつしか出せへんしね。
お連れさんのを待ってはったら、『すぐに出しますし、先に食べてください』って言うんです。・・・え?そうそう、だから持ち帰りをやってるお店のんは、葛粉100%じゃなくて、他の澱粉を混ぜてる、いうことなんですよ」
親切なお店の奥さんが、いろいろと教えてくださいました。
とろみについては冷めても残るのに、葛きりとして固まると時間が経ったらモロモロになるなんて、用途がクリアというか、なんとも繊細な食材ですね。。。
「葛餅も同じです。1つずつ、注文受けてから煉るんですよ。ほんまに出来たての熱々のを食べていただくんです。何ともいえない食感で、美味しいですよ」
両方とも持ち帰りなどとんでもなく、イートインだけだと聞けば、今朝の体重計の数字などすっかりどこかに飛んでしまい、、、
「あのう、じゃあ葛餅も追加で・・・」
とうわ言の様に言ってしまっていました(笑)
奥さんは「え?今・・・?」とうっかり仰って(笑)、でも笑って「じゃあ、お抹茶とアイスクリームとどっちにされますか」と尋ねると、奥に入って用意にかかって下さいました。
ところが!
熱々の葛餅を置いてくださいながら、「葛粉がもう少なくてね。これサービスしますよ。まず何もかけずに、それから黒蜜をちょっと垂らして食べてみてくださいね。」
ええ~~![]()
メニューの写真とあまり変わらないくらいのかさなのに、すみません・・・(嬉しい~
)
画像がちょっと暗いのですが、たっぷりの黄粉の上にあるのはふっくらの小豆で、葛餅の中にも柔らかく炊かれた小豆が練りこんであります。
出来立ての葛餅は、わらび餅より重く、優しくかつ力強い弾力・・・葛餅自体が初めてな私にはちょっと勿体無かったでしょうか。
でも、とりあえずのスタンダードとして、しっかり頭に焼き付けました。
ついでに、レジ横で販売されていた本葛粉も、隣りにおいてあった胡麻豆腐のレシピとともに戴いて。
葛きりも、家で作ってみようっと!
■葛の元祖 八十吉(やそきち)
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